Act4 廉価版ハバノ キンテロ

化粧箱に有る様に、キューバの地方の港町シエンフエゴスで誕生したブランド。当初はシエンフエゴスに近いレメディオス産葉を用いていたが、現在は他の一流ハバノスブランドと同様のヴエルタ・アバホ産を用いている。
ショートフィラーを用いた廉価版ハバノを代表する銘柄 として、近年名を上げて来た。


<キンテロ パナテラス>

\700→\750
機械巻
(1.4×12.7 cm)

機械巻。ライト。手巻きも有り。

QuinteroBox

機械巻きのセロファン包装品を入手。45分。キャラクターは中弱くらい。煙量まあまあ。

始めは物足りないが、少しすると結構な煙量と豊かな香ばしい匂いが。旨味の有るコクも控えめながら楽しめる。最終盤ではちょっと辛みが出たが、後は殆ど辛みは感じられない。キューバ物特有の後味の旨さも健在。

手軽に試せるマイルドなキューバ物、と云った所。


<キンテロ ブレバス>

\500→(同)
機械巻
(1.63×14.0 cm)??

機械巻/手巻混在。一般的に男性的な強い味だが、品質に激しいバラツキが有る。
ロットによって何とサイズ(!)や機械巻き・手巻き別まで異なる。正にカオス状態。

QuinteroBrevasBOX

60-90分。吸い込み良好。豊かな白煙。キャラクターは中強〜強。

新品では、辛味ばかりが目立つ、強烈かつ味わいの薄い葉巻であるが、数年熟成を経ることでハバナらしい旨みが出て来る様だ。

巧く熟成を経た物に当たると、前半から強烈な芳香と刺す様な辛味を伴う強いコクを感じられ、後半には甘味の有るナッティな強い旨みが楽しめる。

写真は最近のブレバス25本入紙箱。数年前にはビニール梱包束も見かけた。
因みに、表紙ロゴの下部に赤字で"HABANA"と書かれている。以前の化粧箱にはここに"CIENFUEGOS"のロゴがあったのだが(上のパナテラス写真)、現在の実態に合わせたのか?


<キンテロ ナショナレス>

\700→\750
TCナショナレス
(1.63×14.0 cm)

国内では最近発売で、キンテロとは思えない丁寧な作りのショートフィラー手巻。
はっきりとした甘さと僅かな酸味があり、キンテロではイチオシ。廉価版ハバノの雄。

QuinteroBOX2

外見は機械巻キンテロとは全く違う、非常に奇麗なラッパーで仕上げて有る。

吸い味は、強さの中にハバナ特有の甘味を帯びた旨みを味わえる、なかなかの葉巻。
ブレバスを想わせる、やや刺すような荒っぽさが感じられる物も有る。しかし、総じてブレバスよりは刺激がずっと上品で、スパイシーさと上品な旨みが感じられる。


<キンテロ ロンドレスエクストラ>

\600→\650
TCスタンダード
(1.59×12.9 cm)

ショートフィラー手巻で木製化粧箱入り。やや荒いがまずまずのラッパーで中間色。
40リングゲージ4+7/8インチで、マレバより一回りコンパクト。

QuinteroBand

50分。キャラクターはやや弱〜やや強。吸込み良く、点火後芳香は甘く良い。
立上がりは強い甘味の典型的ナッツの旨味で、とても良い。

序盤はマイルド。甘味有る穏やかな旨味の木質系 で、ややスパイシー。
前半は強さが加わり、甘味はやや弱まるが酸味が加わる。スパイシーでコクが出てくる。
中盤は急速にコクが深まり、甘味と酸味がある上品でスパイシーな旨味 が有る。
後半はやや強。強めの深いコクでマッタリ感 が現れ、甘酸っぱくスパイシーな旨味 を味わえる。

全体として強さの変化が大きく、コンパクトなサイズに旨味が凝縮 されている。
価格も安く、キンテロ屈指の素晴しい葉巻だ。


<キンテロ ファボリトス>

\800→?
コンチャ2
(1.98×11.5 cm)

115ミリ、50リングゲージ。ショートフィラー手巻。
2012年新登場で、ハバノのショートフィラーとしては初ではないかと思われるショートロブスト。
外見・吸い込みとも普通のレベルで、キンテロとしては上々の出来栄え。

QuinteroFaboritos

50-60分。キャラクターは中前後。立ち上がりは甘い生クリームニュアンスのナッツで、とても旨い後味である。

序盤はやや弱。マイルドでやや甘い、カツオブシ様の旨みが目立つ。
前半はややスパイシーで甘く、カツオブシ様の旨さに時々木質 が混じり、コクとアクが出てくる。
中盤はスパイシーで穏やかに甘く、カツオブシ様木質でコクが出てくる。次第にコクが増すとともにアーシーなアクっぽさも増してくる。
後半はやや強。スパイシーで急速にコク深く なり、強烈な喫感が出てくる。控えめな甘みながら木質系の旨みにマッタリとしたコク が出てきて、ハバナの大口径らしさの片鱗 を見せてくれる。

全体として前半はかなり物足りないのだが、中盤を過ぎると急速に強さとコクが増して、かなり短時間ながら大口径らしさを楽しむ 事ができる。
変化の大きさが楽しめるリーズナブルシガーで、キンテロの新たな看板シガー となりそうである。



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