エル・レイ・デル・ムンド　本格クラス

75-85分。キャラクターは中〜やや強。標準色ラッパーの、とてつもなく細長いシガー。
サイズに反して吸込みの良い物が多く、レベルの高いシガーローラーが作っている物と思われる。

点火後の芳香は甘く強めで素晴しい。立上がり、木質系のベースに甘味強いナッツ、旨塩系も感じるという複雑な旨味。後味はクリーミーな甘いナッツである。
序盤は旨塩系ながら強い甘味と旨味があり、時折酸味が加わりながら、次第にスパイシーでコク有る木質系の旨味へ変化していく。
前半はスパイシーさとコクが強まり、そこに旨塩が目立つ木質系の旨味。時折酸味や甘味も加わりながら、強めのニュアンスのぶつかり合いで複雑な旨味のハーモニー が高まっていく。

中盤は、強いスパイシーさと芳香と甘味と深いコクとが複雑に絡み合い、深く強い旨味を醸し出している。
これぞ正しく、他の追求を許さないハバノの素晴らしさ だ。
後半は強いスパイシーさで、甘く深く艶やかでマッタリした強烈なカラメル様のコクが現れ、やや酸味も加わって素晴しいシンフォニー を奏でつつ終盤を迎える。

全体として、予想を遙かに上回る素晴らしさ であった。ランセロスという傑作を生み出したこのサイズには、作りさえ良ければ果てしない可能性がある 事を思い知らされた。
唯一残念なところは、未だ廃番では無い様だが滅多にお目にかかれない希少品だという事である。