Act3 ドミニカ製  サンタ・ダミアーナ


サンタ・ダミアーナ は、既に消滅した過去のハバナのブランド名であった。しかし、1990年代前半に、アルタディスUSAの前身の会社が、ドミニカンシガーブランドとして復興 させた。一部の紋章に明記されているとおり、生産はドミニカ共和国の「ラ・ロマーナ」 に在る新鋭プレミアムシガー工場である。

このブランドには、ドミニカンフィラーにコネチカットラッパーのマイルドブレンド物 と、その他の構成の比較的フルボディ寄りのラインアップ とが有る。
アメリカ向けにはマイルドブレンド物のみ 輸出され、No.100等のナンバー名称で呼ばれている。よって、アルタディスUSAのWebサイトのサンタ・ダミアーナ頁を見ても、日本では見られないアメリカ版ラインアップしか見られず、まるで別物である。
比較的フルボディ寄りのラインアップ では、ラッパー等に近年急成長のニカラグア産が用いられている物が目立つ。


<サンタ・ダミアーナ ロスチルド・ハバナ2000>

\1,300→(同)
ドミニカ
(1.8×14.5 cm)

ラッパーはニカラグア産ハバナ2000。 バインダーもニカラグア産葉。
更にドミニカ/ブラジル/ニカラグアのブレンドフィラー。
ドミニカ製だがニカラグア産の方が目立っている 様な・・・。上質なスパイシーさで優れた葉巻。

SantaDamiana2000Band

80-90分。キャラクターは中弱(or物によりやや強)。やや濃い目の美しいラッパーをした、大振りなシガー。

非常に吸い込み良く、点火後の芳香が有り、立ち上がりからマイルドながら甘味を秘めた上質の旨味が有る。
その後、太さに似合わず煙量は控えめで、中盤以降はスパイシーさが出てきて段々強くなって来るが、辛味は殆ど感じない。
終盤に至ると、弱い甘味と弱めながらも非常に口当たりの良い上質の旨味 を味わう事が出来る。また、物によって多少バラツキが有り、終盤にかなりの強さと強めのコク・甘味・旨味を味わえる物に当たる場合がある。

強めの物に当たればハバノに迫る良さを味わう事ができる。どちらにしても、柔らかで非常に旨味の質が良い、上品なシガー と云えるだろう。


<サンタ・ダミアーナ コロナ・ハバナ2000>

\1,100→(同)
ドミニカ
(1.75×14.0 cm)

ドミニカ製だがニカラグア産の方が目立っている ハバナ2000シリーズのコロナ。

SantaDamiana2000Band

70分。キャラクターは中〜中強。濃い目のラッパー。

点火後の芳香が良く、吸い込みも良好で白煙豊か。序盤は、上質のドミニカ物らしい、柔らかさと甘さの有るナッツ系の味わい。
中盤になると、次第に強さとコクが加わる様になり、ややアクっぽさの有る木質系の旨みが出てくる。
終盤には、時折スパイシーさが現れたりマッタリとしたコクの有るカラメル様の旨みが現れたりする。強さも目立つようになるが、どこか柔らかな上質さも感じさせる。

ロスチルドと余り価格差が無い のが気にかかるが、なかなかに優れた葉巻 である。


<サンタ・ダミアーナ ディレクター・ハバナ2000>

\1,100→?
ドミニカ
(1.6×17.1 cm)

ドミニカ製だがニカラグア産の方が目立っている ハバナ2000シリーズ。
ハバナのダリアサイズに相当する長さを持つ、長めのロンズデールといったところ。

SantaDamiana2000Band

100分。キャラクターは中強〜やや強。外観はこげ茶色で、かなり長い葉巻である。

点火後には素晴らしい芳香が有り、またこの長さにもかかわらず吸込は良好である所に、ドミニカ物の最大の強みとも云える品質管理の良さを 感じる。
立ち上がりは、強い甘味の有る柔らかなナッツ系の旨みがある。引き続いて序盤ちょっと吸い進むだけで、強さとスパイシーさとコクが加わってくる。

前半から中盤にかけては、焦がしたカラメルの様な木質系の味わいと強めのコクがあり、芳香も強めに感じられる。物によってはここでややエグ味が出る場合も有る様だ。
後半に入ると急激に強さが増してきて、焦がした甘いカラメル様のニュアンスが強くなる。終盤には強いコクとスパイシーさの中にカラメル様の木質系の旨みが感じられる、強烈な葉巻となる。

全体的にコロナ・ハバナ2000と味わいの質は似ているが、より強さと深みと芳香が 増している。価格はコロナと同じなので、こちらの方がコストパフォーマンスが高いと云える。
ダリアorロンズデールサイズの葉巻を常喫できる環境にいるなら、うってつけのデイリーシガー かもしれない。


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<サンタ・ダミアーナ セレクションエスペシャル・セリエ2005 コロナ>

\1,200→(同)
ドミニカ
(1.7×14.0 cm)

ラッパーはニカラグア産ハバナ2000。 バインダーはドミニカ産の希少な上質品種。
フィラーはドミニカを中心として、ニカラグア/ペルー産のブレンド。
スパイシーさがあり、バランスのとれた高品質な葉巻。

SantaDamianaSE2005Band

70-80分。キャラクターはやや強。やや濃い目のラッパーの、コロナサイズシガー。

点火後の芳香が豊かで、立ち上がりからコクが有り、柔らかさが有る。
吸い進むにつれてコクはどんどん深くなり、甘味には乏しいものの木質系の味わいを見せる。辛味は無く、ボディは厚いものの口当たりは良い。
終盤になると強く深いコクでマッタリした旨味 と、癖の有る強めの芳香を感じる。

サンタダミアナ・ハバナ2000を凌ぐ素晴らしさ。ドミニカ産としてはやや高価だが、その値段もうなずける一級品 である。


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<サンタ・ダミアーナ リミテッドエディション・ロブスト>

\1,400→(同)
ドミニカ
(1.7×12.5 cm)

近年ラインアップが縮小されているサンタ・ダミアーナに久しぶりに登場した限定版。
濃色の美しいラッパー

SantaDamianaLEBlueBand

60-70分。キャラクターは中強〜かなり強。吸込みとてもスムーズ。点火後芳香は上品な甘さで、立上がりは焦がしカラメルとナッツの味わい。

序盤はいきなりコク深く スパイシーな、甘味有る焦がしカラメルナッツから焦がし木質 のニュアンスへと変化。
前半は更にコク深くスパイシーで艶やかに 。木質〜旨塩、若しくは甘味目立つ焦がし木質のニュアンス。
中盤はキャラクターやや強〜強。コク深く強く、アーシーで喫感強いややハードバランスの木質 。スパイシーで後味もやや辛く、マッタリ感のある艶やかな弱い甘味がある。
後半は強〜かなり強。スパイシーでコク深く、旨塩・カツブシ系アーシー木質とでも言おうか、複雑なニュアンスの旨味 が強まる。艶やかで喫感強く 、終盤にかけて益々ハードさを増す。

全体として、強烈なバランス のニカラグアイメージが強い、素晴しいマデュロシガー だ。



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