Act4 パンチ 本格クラス

イギリスの伝統的な人形劇「パンチとジュディ」の道化師パンチがブランド名の由来。化粧箱の蓋の裏側には、写真の様に葉巻を吸う道化師パンチが描かれている。
英国市場をターゲットに生まれた当ブランドは、イギリス人好みの赤みを帯びたラッパーを持つ強めのシガー である。思惑通りに英国で大変な人気 となり、当時あのチャーチル首相までが製造工場を表敬訪問する程であった。
ポピュラーブランドを目指したらしく、その味は分かり易い旨味に溢れる 物が多い。また、高級感の有るキャビネット入りは殆ど無く、比較的安価な化粧箱入りが主流。


<パンチ パンチパンチ>

\1,700→\1,800
コロナゴルダ
(1.83×14.3 cm)

パンチを代表する名作 で、恐らく最も人気の高いコロナゴルダ だろう。
分かりやすい蜂蜜の甘い風味で万人受けし易く、誰にでもオススメ できる葉巻。

PunchBOXinnerCover

80分。キャラクターは強。非常に吸い込み良し。

始めからかなりスパイシー。序盤から強烈な強さとスパイシーさが有る。
中盤以降になると、そこに上品かつ強力な甘味と旨みが加わり、甘い芳香と共に最後まで継続する。

殊に、この強い甘味とナッティな旨みのハーモニーは強力で、恍惚とさせられる。


<パンチ ロイヤルセレクションNo.11>

\1,900→?
コロナゴルダ
(1.83×14.3 cm)

ロイヤルセレクションは、パンチでは例外的なキャビネット入りシリーズ。
パンチパンチの上級品の位置付け。外見は標準色のラッパー。

PunchChurchills_Ring

60-75分。キャラクターは中弱〜やや強。点火直後にハバナらしい素晴らしい芳香がある。
立上がりから驚きのパンチマジック、非常に甘みの強いナッツ系の旨味 が支配する。

序盤は引き続きハッキリとした強い甘みのナッツ系。次第にスパイシーさとコクが加わる。
前半はやはりハッキリとした甘みの木質ベースの味わいとなり、スパイシーさが目立ってくる。
中盤以降は強さが加わり、スパイシーさとコクの深みが増す。その後は甘みを秘めた強く深いコクの木質系の旨味 が素晴らしく、場合によっては終盤カラメル様の味わいを感じる。

甘みの強弱には個体差も大きいが、概して兄弟分のパンチパンチより品質が安定し、巻き具合が良い 様だ。


<パンチ スーパーロブストスEditionRegional>

\3,100→?
ダブレス?
(1.98×15.6 cm)

2007年アジア・太平洋市場限定ER品
いわゆる「トロ」サイズの巨大な葉巻。木質系と土の風味が有り、パンチらしい甘さ。

PunchSuperRobstRing

90-100分。キャラクターは中〜強。長時間持つと手が疲れて来るような超巨大さ。点火直後から芳香と、はっきりしたパンチらしい味わいが有る。

その太さに反して、白煙は以外と控えめで、前半は中程度の強さ。中盤頃になると急に強さを増し、いかにもパンチらしい強い甘味とはっきりした旨味の中に、スパイシーさが加わる。
後半になると、強烈さと深いコクが加わり、素晴らしい芳香と強烈なカラメル様の強い甘味を伴った、分かりやすいはっきりした旨味に完全に支配される。

これぞ正しくパンチの限定版 と云う様な、非常にパンチの個性が際だった、旨味に溢れまくった超一級ハバノ である。


<パンチ チャーチルズ>

\2,500→\2,600
フリエタ2
(1.87×17.8 cm)

パンチのチャーチルサイズ。豊かな味わいと土の香りが有るといわれている。
標準色のラッパーで、伝統に従って巻きが固めの場合が多い様だ。

PunchChurchills_Ring

80-110分。キャラクターは中〜やや強。立ち上がりは、焦がしたカラメルを想わせるラム酒の様な甘さがあり、後味は甘いナッツ系。
序盤から前半は、甘く上品でまろやかな木質系で、強めの旨味が有る。
中盤にはやや強程度まで強さを増す。後半にかけて、スパイシーで艶やかで非常に甘みの強い、マッタリとしたコクのあるカラメル様の旨味が味わえる。正に典型的なパンチの味であるが、時折焦がしたカラメル様の味わいも顔を出す。
終盤には、やや焦がした様なニュアンスのある、カラメル様と揮発系の味わいが感じられる

全般として、巻きが固すぎなければ、始終何らかの形で甘みをベースとした味わいを楽しむ 事が出来き、パンチらしい強い甘みを味わえる。
巻きが固めの物に当たると(品質が悪くて吸えないといったレベルでは無いが)、中盤迄はマイルドな旨塩やカツオブシ系の旨味が中心となる。 この場合は特に、午後のオフィスで数時間かけて楽しむという古き良き時代の喫煙スタイルを彷彿とさせる 事になるが、現代に生きる者にとってはまだるっこしくてイライラさせられる 事だろう。


<パンチ ダブルコロナス>

\2,900→\3,000
プロミネンテ
(1.94×19.4 cm)

黄土色でやや薄く明るめの色のラッパーの、パンチのダブルコロナス。
ダブルコロナスとしてはやや強め寄りのミドルレンジで、ブランドイメージと一致。
因みに、バンドの紋章が近年のER品と同様のパターンである・・・

PunchDblCoronaRing

100分。キャラクターは中〜強。吸込みには個体差が大きい様だが、固すぎる物は見当たらない。
点火後はピーナッツバター若しくは花の様な芳香。
立上がりは甘いハッキリしたナッツの旨味 が素晴しい。

序盤は甘いナッツから、甘味落ち着いたスパイシーな木質のコク有る旨味へ変化。
前半は吸込み具合によってキャラクターの強弱が分かれる が、穏やかな甘味とスパイシーさがある革様木質 で、艶とコク が次第に増してくる。上品なクリーミーさが現れる場合も。
中盤は強いスパイシーさの革様木質で、艶のあるコクが更に深まっていって素晴しい。甘味は強めの場合が多い 様だが、塩味目立つカツオブシ系の味わいの場合も。
後半は強烈な甘さとスパイシーさ の、コク深いカラメル様の艶やかな旨塩 で、時に革様木質の旨味。
吸込み良好なら、パンチらしい分り易い強い旨味と強烈な強さのハーモニー を感じる。
そうでない場合でも、革様orカツブシ様木質ベースの、艶やかで深いコクと適度な強さと甘味 を愉しめる素晴しいシガーである。

やや強めながらニコチン酔いの心配をせずに愉しめるダブルコロナス であり、パンチらしく分り易い甘味で親しみやすく好印象 なシガーだ。



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