ニカラグア製  ホヤ・デ・ニカラグア

110分程度。キャラクターは中前後。あくまで下記と同じクラシコシリーズの一つなのでラッパーはコネチカットらしく綺麗な薄い色。
当然吸込みも良好で、点火後の芳香は穏やかながら良い。

立上がり、穏やかな旨塩やクリーミーナッツの旨味を感じる。特に後味は甘く旨味が目立つ。
序盤はキャラクター中弱。穏やかな甘さ のナッツ〜旨塩の、まろやかでなかなかに良い旨味 。カツオブシ系の味わいが現れる事も。
前半は旨塩ベースで穏やかな甘味とコクがあり、ややスパイシーさが出てくる。長い前半の間に、ジワジワとコクと味わいが強まってくる。
中盤はコクが深まり、ややアーシーな木質系が現れる。時折アーシーさが強まる。
後半はコクのある旨塩〜木質 で、変わらぬ穏やかな甘味に、酸味が 加わる。次第にアーシーさとアクっぽさが強まる。
終盤はキャラクター中強以上。コクが強まり、スパイシーで酸味有るアーシーな旨塩。

全体に、他のクラシコとは一線を画した、安定したまろやかな甘味と旨味が愉しめる、素晴しいシガー である。
この大きさが味わいに非常にプラスに働いているのだろうか、筆者としては全くの嬉しい誤算 であり、二時間を要する巨大葉巻だが、意外と気負わずに手を出しやすい。
但し、殆ど強烈さは感じられない葉巻 ではあるが、そこはニカラグアの巨大シガー、場合によっては意外なノックアウトを食らう 事も。

90分。キャラクターは中強〜強。クラシコ・マデュロとして売られている。黒褐色のいかにもマデュロらしいラッパーを持つ。
点火後の芳香は甘いクリーミーナッツ。立上がりは甘さ目立つ典型的なナッツの旨さ。

序盤は甘くコク深く、クリーミーナッツのニュアンスから焦がしたカラメルのニュアンス へ。
前半は急速にコクが強まる。甘みが目立つクリーミーナッツ ベースだが、アクっぽい苦み が現れて次第に強まってくる。
中盤のキャラクターはやや強。強いコクがあり、スパイシーさと甘さを持った、焦げた木質感 のアクっぽい旨味。
後半は強い苦みと深いコクにやや甘み。ハードな革様ニュアンスのマッタリ感が出てくる。

場合によっては、序盤から強い焦げた木質感の苦み に支配され、甘みが目立たない程の場合もある様だ。しかし、全体的に苦みも強いが甘みは更に強い 場合が多く、個性的な旨さを味わえる だろう。
何れにしろ、通常版（チャーチル・クラロ）の穏やかな感覚とは程遠く、キャラクターの全く異なるシガー である。

60-70分。キャラクターはやや弱〜中強。吸込み良好で、点火後は甘く上品な芳香が有る。
立ち上がりは柔らかで上品で、後味に甘いナッツの旨みが感じられる。

序盤は弱〜中弱。ややスパイシーで、柔らかく甘みがあるカツブシ系の木質の味わい。
前半は中弱。スパイシーさが増す。柔らかいカツブシ系の旨味がある木質系。
中盤は中〜中強。スパイシーでアクが出てくる。甘みは少なくなり、やや揮発系の木質の味わいで、スモーキーさと渋みが増して くる。
後半は喫感が強まり、甘みの無いスパイシーで渋くスモーキーな革様 の味わい。次第に金属的で無機質な胡椒風味へ と変化し、終盤には不味さのため吸いきれない事が殆ど。
場合によっては序盤からアクが目立ち、中盤以降胡椒風味ばかりが目立つ外れ物も ある。

何れにしろ大柄なシガーで、中盤以降強さが加わると加速度的に不味くなる傾向が目立つ。
外観が美しく品質の高さも有っただけに、ニカラグアのシガーとしてはちょっと残念な結果となった。