メキシコ製　ティアモ・ワールドセレクション

55-60分。キャラクターは中弱〜強と、序盤と終盤での差が大きい。
点火直後は甘く柔らかな芳香があり、立上がりは甘くクリーミーながら渋皮付きのナッツ の様なニュアンス。

序盤は甘みが薄れる場合が多く、渋皮のニュアンスとスパイシーさが目立つ旨塩系 の味わい。
前半は甘味が無くなり、強いスパイシーさのある革ニュアンスの旨塩。時々金属的に なる。
中盤は急速に強さを増して コクが深まり、強いスパイシーさの旨塩系で、金属的な場面もあるが次第に甘みを秘めた感じ が出てくる。
後半は強いキャラクター。スパイシーで渋み強い木質〜革 のニュアンスで、甘味を秘めコクが深まる。ハードで荒々しい感覚。

全体として「ニカラグア」という名前のイメージどおりで、強烈でハードな喫味 の葉巻である。
この葉巻、気が付いてみれば\450という低価格（※レビュー当時）なのだが、安っぽさは全く感じさせない。コストパフォーマンスの高さ には舌を巻く。

55-65分。キャラクターは中前後と、ニカラグアやキューバブレンドより温和しい 。点火後は甘い香りだが揮発系のニュアンスもある。
立上がりはやや甘く柔らかい、やや渋み有る木質系。後味にクリーミーな甘さが目立つ。

序盤は次第に甘味が減ってくるが、渋み有る木質系の味わい。
前半はスパイシーでマイルドな甘味と、クリーミーで穏やかな木質系で、渋みが次第に強まってくる。
中盤はおおむね中強程度のキャラクター。スパイシーで塩っぽく渋み強い木質系 の強めの味。
後半は強いスパイシーさと穏やかな甘味とコクがあり、ややコーヒーニュアンスが有る。アクが強まる場合も。
場合によっては、前半からずっと旨塩系の旨味が目立つ場合もある様だ。

ティアモワールドセレクションに共通する渋みの強さ は有る物の、全体として穏やかな弱い甘味 もあり、中位の強さのシガーでまずまずのバランス である。
ニカラグアブレンドとの比較では優劣付けがたいが、バランスの点ではこちらに軍配が上がるかも。

70-80分。キャラクターは中強〜強。外観はマデュロの様に濃いラッパーで、やや割れやすい場合もある。
立上がりは甘いナッツ系の生々しい旨味で、そこにやや渋みを感じる場合もある。

序盤は甘いナッツ系に、次第に塩味と渋みが加わってくる。アクが加わる場合も。
前半は甘味が弱まってきて、強いスパイシーさとアクっぽい渋み が目立つ様になる。しかし木質系〜旨塩系の旨味も強め に出てくる場合が多い。
中盤からはキャラクターが強まりだす。スパイシーで渋み有るが穏やかな甘さと旨塩。コクが強く深くなり、様々な味わいが混じり合った複雑な味わいに。
後半は強さ・スパイシーさ・渋み・甘味 と、様々な要素が強まってくる。複雑な旨味の旨塩系で、そこに急速に強く深まるマッタリしたコクが加わる。とても強い甘味が加わる場合も。
終盤はマッタリした強く深いコクと強いスパイシーさの渋い木質。ベテラン向きの強いキャラクターのぶつかり合い だが、場合によってはそこにナチュラルシガーとしては珍しい程の非常に強烈な甘味が加わる。

全体として、甘味もある強烈な「ティアモ」 といえる。かなり強力にベテラン好みの魅力に溢れた葉巻 に仕上がっており、当シリーズではもちろんの事、メキシコ産シガー全体のなかでも最も良いかも。