ホヨー・ド・モントレー 本格クラス

90-100分。キャラクターはやや弱〜中。点火後の芳香は強めで、揮発系のフローラルなニュアンスがある。
立ち上がりは上品な乾いた木質系の強みの旨みがあり、後味に甘味を感じる。

序盤、鰹節系のニュアンスの上品な乾いた木質系 の味わいで、上品なコクを感じる。
前半からその旨みがやや強くなり、後味に僅かなスパイシーさを感じる様になる。また、上品で複雑なフローラルなニュアンスとまろやかな甘味 を感じる場合も有る。
中盤以降も上品で繊細な喫味が続き、後半にやっと中程度のキャラクターになるがそれ以上強くなることは無く、繊細な木質系の旨みを中心に展開する。
そして、やや強めのスパイシーさと、上品な甘味の有る木質系の旨みとで、マイルド寄りなシンフォニーを奏でる終盤を迎える。

単なる熟成不足かもしれないがハバノらしい強さが無く、やや物足りなく 感じられた。
マイルドで繊細・複雑なニュアンスと上品な旨みを、ゆったりと味わう といったところ。

60-70分。キャラクターはやや強前後。標準色の美しいラッパーで、細いながらも吸込みはそれほど悪くはない。 点火後の芳香は甘い花の様で素晴しい。
立上がりは、木質若しくはナッツ系の、塩味が目立つ旨さであり、やや甘さもある。

序盤は甘味が少なくなり、強い塩味 が目立つ。辛味も強めだがコクもあり、アーシーでハードな木質系。
前半も甘味は少なく、スパイシーで辛く喫感が強く 、コクがある。次第にコク深さと秘めた甘味が加わり、徐々に旨さが現れる。
中盤は辛味強めでアーシーだが、コク深く秘めた甘味があり、次第に艶やかさが加わる。
後半も相変わらず強めの辛味だが、益々コク深さが加わる。時として強烈なスパイシーさを伴うが、艶やかで強い喫感 が味わえる。

全体として甘みに乏しく、ホヨーらしくない荒っぽさ が感じられる。
（筆者の経験上から、購入した店が）今一つ熟成の状態に疑問があり、更に熟成させるべきかどうかはよく解らないところだ。

100-120分。キャラクターは弱〜中強。色の薄く明るい美しいラッパーで、吸込みは良好な場合が多い が、新品では時々吸込みの固い物に出会う事も。
点火後の芳香はとても甘く、蕩ける様な花の香り。立上がりは柔らかくとてもまろやかな甘いナッツの旨味が素晴しい。

序盤、甘さは次第に落ち着いてきて、非常にマイルドでクリーミーでまろやかな旨塩のなかに、ナッツの後味が感じられる。
前半はややスパイシーでまろやかな旨塩〜カツブシ系だが、次第に柔らかい甘味とコクが出てくる。殊にまろやかでとてつもなくクリーミーな口当たり と、マイルドなコクながら旨味が目立つこの組み合わせは非常に素晴しく 、正に絶品である。
中盤はキャラクター中弱程度。柔らかだがコクが深まり、旨味強いカツオブシ様旨塩。旨味とコクは次第に強まってくる。
後半はスパイシーさが強まる。白煙豊かでクリーミー、甘く艶やかなまろやかさがベース だが、味わいの方はナッツ、カツブシ系旨塩、木質、革のニュアンス等、様々な表情を魅せる。旨味が非常に強く目立つ 場合が多く、またコク深さからマッタリしたカラメル感が出る場合もある。

しかし、新品に近い物は大分喫感が違い、中盤迄は余り旨くなかったり後半を中心に荒々しさが目立ったりする。後半の荒々しさはそれなりに愉しめるのだが、ホヨーらしい特徴は余り感じられない所だ。
この葉巻の特徴的な良さである「とてつもないまろやかさ」 は、やはりある程度熟成を経なければ味わえない 様だ。
更に状態の良い物であれば、正にダブルコロナスの傑作とも言える官能的なまろやかさ を堪能できるだろう。